初Endless Shock観劇してジャニーズ帝王学に触れてきた話
やー、ついに見てきました!Endless Shock!本日千秋楽とのことで、見たのはもう半月くらい前なのですけど記事書くの間に合ってよかった、、、、、
それまで小劇場のじめっと暗いお話を好んでいたおたくがジャニオタになり早4年。普段は🌹の5人組を推していますが(6/6新曲発売だよ❗️)お友達がShockのおたくなのでお話はよく聞いていて、いつか見たいなーと思っていたので今回別のJr.のおたくから誘っていただきましてようやく見ることができました。感謝。
この記事はストーリーメインで追ってたら、いやこの芝居と並走しているテーマがとんでもないな!?ってなった話です。
初見なんで色々記憶違いもあると思いますが広い心で…
さてこちらのEndless Shock。座長はもちろん堂本光一さんですけれど、戯曲・ストーリーの面においてもまさに『コウイチのショー』である、それに尽きる。って感じでした。ポジティブな面も逆もまた。
ブログタイトルではジャニーズ帝王学などと称してみたのですが、でもそれこそがショービズの現実、はたまたこの社会での現実でもあるので、何というかある意味で残酷だなぁとも思います。
目次
- 雑感諸々
- ユウマと言うキャラクター
- 【コウイチのショー】だから
1.雑感諸々
評判で聞いていた通り本当に第一線を走るエンタメ・ショーですごい人たちがすごいことやってる空間って感じでした(語彙力)。ジャニオタになりたての頃に前述のShockのおたくに神田沙也加さんがヒロインだった年の円盤をダイジェストで見せてもらってはいたんですけど、いざ目の当たりにするとすごすぎて逆に現実味ないよね…茶の間のテレビでWOWOW見てる感覚ですよ。
2階の真ん中あたりで観劇したんですが飛んできた光一さんがしんどそうな顔してるのをみて初めていやそうだよこりゃめちゃくちゃしんどいことやってんだよって気づくレベルの匠の業でした。劇中劇のショーがやっぱりすごくて、純粋な『ショー』がこのクオリティと規模でできるのって(演者側も、純粋なショーを見る土壌が観客側でも成立するという意味でも)、国内だとジャニーズか宝塚くらいなんじゃないかなと思いました。
いくつか徒然と雑感。
- ライバルがユウマで良かったー!
私の中のイメージだと屋良くんと内くんがやっぱりライバル役のイメージでしたけど、個人的にはユウマで見れてよかったなーと思います。周りのJr.の子にはげんげんやまちゅくなどの若い子もいるけれど、物語の中心となるライバル役が若いと座組の雰囲気がぐっと若返りますよね。これがいい感じにとてもフレッシュで良かったです。私がショタコンだからというわけではないと、、、思、、、う、、、、、よ!
あと私自身が小心者というか、協調性を大事にしたい人間なので俺が俺がって言うキャラクターが多いとイライラしちゃうときがありまして。信念がぶつかり合うお話なので多少過剰な部分もあるのはわかるんですけど正直コウイチもライバルも結構自分の意見押し付けちゃうところあるじゃないですか。
中の人のこと言うのも野暮なんですけども割といい年齢の人が俺が俺がって言っているとお話でもウーンとなってしまうのですが、ユウマの場合はその自分本位な部分も若さゆえの未熟さだと受け取ることができて、さらにそのユウマの鋭さや純粋さがすごく好きだなと思いました。ユウマのまっすぐさ、不器用さ、そしてリカちゃんに対するシャイさめちゃくちゃ良かったよね…あと個人的にミュージカルセリフの抑揚に慣れないところがあるのでストレート舞台の経験が多い優馬くんはセリフの発音とか抑揚が聞き取りやすくてストレスフリーでした。
- 和のパフォーマンスが圧巻
Shockって海外でも高く評価されているという話は聞いていたのですが、恐らくその最も高く評価されてるのが2幕ラストで一番盛り上がる部分に和風のパフォーマンスを持ってきたところなんじゃないかなと思います。序盤等のブロードウェイなパフォーマンスももちろん楽しいし、クオリティも高いのですが正直同じ種類?のものは海外でも見られると思うので。。。
ただ、和・太鼓・傘・着物等々のOh!Japanese!フジヤマ!みたいなあのショーはまさにジャニーズにしか出せないなと思います。特にコウイチとユウマが一緒に和太鼓を叩くところ、二階席で見ていても十分に伝わる気迫と力強さに感動しました。また、二人の息の合い方は、脚本の(個人的に)ウーンな部分に説得力を持たせ、アレ、こういうもんか…?って納得させる、時空の歪みを発生させていました。そういうパフォーマンスを見ることができるのって結構まれな体験だと思います。すごく良かった。
あと光一さん殺陣うますぎた… ジャニーズって殺陣をやりたがる割にあまりそのクオリティを重視していないイメージがあったのですが、光一さん一人だけレベルが全然違っていて驚きました。いつか早乙女太一さんと斬り合ってほしいですね…
2.ユウマと言うキャラクター
さて!本題です!
Endless Shockを見終ているとき、見終わった後、個人的に心に引っかかったのが主役のコウイチよりもライバル役のユウマの立ち位置でした。
おそらく描こうとしているテーマは座組がぶつかり合って、和解して、大切な仲間と一緒にショーをつくって行こう!って言うことなんだと思うんです。しかしその割にはコウイチのワンマン感が結局最後まで続いている印象で、ユウマは物語全体においてどんな意味があるんだろうと思いました。
歴代のライバルを見ていないので今までのShockはわからないのですが、今回はユウマが若いこともあってどうしてもコウイチの優位さが際立ち、ユウマはコウイチに一歩届かないキャラクターという印象を受けます。と、言うよりたぶん輝くためのプロセスが違うタイプですよね。コウイチは天性の華やかさや勘、周囲の人を引き付ける魅力に加え人並み以上のストイックさを持ち合わせた天才型。しかし、逆にユウマはコツコツを積み上げてようやく花開く秀才型。
また、他のユウマの印象として、熱くなる部分はあるけれどかしこく自分を客観視できる視点も持ち合わせているように感じました。ショーの面でも周りからの人望もリカの気持ちだってコウイチに劣っていることも分かっている。だからこそさらに焦って空回りしていく…というスパイラルに陥っている印象です。(しんどい)
自分を客観視できる冷静さを持っているので出トチリした後スタッフに当たる理不尽さやワガママも分かっているところがあると思います。ちょっと子供が駄々こねてるみたいにも見えて、ユウマはコウイチに反発していますが、ある意味大きすぎるゆえに目標として信頼して甘えている部分もあるのかなと思います。
コウイチ入院後、甘える対象がいなくなったことでユウマは自立していきます。それまで心のどこかで頼っていたコウイチという存在をあろうことか自分のせいで(どうにかなると思っていた節は、ユウマにとってのコウイチの存在が大きすぎて、ある種万能みたいに思っていたからでは、と思いました)失ってしまいます。Show must go onの真意を自分なりに考え、あの劇場でコツコツとショーを行っていくことが、コウイチを失ったユウマなりのShow must go onであり、ケジメだったんじゃないかなと思いました。コウイチの代わりではなく、自分の力で。
そんなユウマとコウイチは結局分かり合えたのか。ユウマはコウイチの真意を探りましたが、コウイチはユウマをわかろうとしたのか。信頼しようとしたのか。答えはNoだと思いました。
…やばい!文体がじめじめ暗くなってきた!ここからユウマのただのモンペになっていいすか!(妄想も入りますよ❗️😂)
私は才能にあこがれる側の人間なのでユウマの気持ちわかるー!って思いながら見てて。憧れにあこがれる気持ちめっちゃわかるー!って。でもちゃんとその憧れに向かって努力してるユウマだってちゃんとすごいし偉いじゃないですか!看板俳優が公演中の事故で入院した後にきちんと公演を成立させているのって本当にすごいじゃないですか!!!
なのに誰もユウマを評価してなくない?????
復活したコウイチ、何した???コウイチが事故に遭ってからユウマが必死で続けていたショーのラストに乱入て。いやいや、、、
そのショーをつくる大変さを一番知ってたのがお前じゃないのかよ!!!!!
👩⚕️<おめでとうございます!元気なモンペですよ❗️
もうそこからはユウマしんどいのターンでひたすら心が痛かった、、、、、責任を感じて、でもそれがコウイチの遺志と信じてずっとショーをしていたのに。そしてようやくコウイチの影に隠れずに自分で輝ける場所ができたと思っていたのに、結局コウイチには何も敵ってなかったし誰も自分にはついてきてはいなかったってもう一度突きつけられちゃうんですよ(しんどい) そこからのユウマずっと怒りとかじゃなくて悲しそうというか心が痛い顔しててモンペ、双眼鏡でガン見してました。
しかもコウイチそのあとユウマになんて言ったよ、、、『お前のショー、もうすぐクローズするんだってな』って、、、、、
なんでそこでユウマほめてあげないの…❓️❓️❓️❓️❓️ほめてあげてよ!!!!!ぶっちゃけリカより誰よりお前に褒めてほしいんじゃボケー!!!!!
おめでとう!モンペは厄介モンペに進化した! ここはキレてました。(静かに観劇してましたよ)
それにうろ覚えなんですけど、こんなところでショーやってても、みたなこと言ってませんでした…?
察して❓️❓️❓️❓️❓️❓️あなたが倒れたこのステージでShow must go onしてたユウマの気持ち❓️❓️❓️❓️❓️❓️ 察して💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢
あとコッシーもどうしてそうなってしまったって言う立ち位置のキャラクターでして。
コウイチに『ユウマの側に最後までにいてやってくれ』と言う旨のことを言われてユウマの側にいて一見ユウマに寄り添うキャラクターなのかな、と思いますよね。あぁ、ユウマにも支えてくれる存在がいるんだなと。しかしコウイチの復活後の乱入シーンでみんなで踊ろうぜ!みたいな空気になったとき、ユウマはしんどい顔でなにも出来ないんですよ。当たり前です。自分の無力さを再び突きつけられてるんですから。なのにコッシーはユウマも加わらないかと何度か声をかけて、ユウマが加わらないとわかると最終的に自分だけコウイチの輪に加わってしまう。
いやユウマハートフルボッコすぎんか?????????
最後まで一緒にいてやれって言われたやん!!!!!!!!!!!!
一番大事な時に💢💢💢💢なんで💢💢💢そう言うこと💢💢💢💢するの💢💢💢💢💢💢💢
ここまで来るともはやモンペも絶望を感じていました、、、えっユウマに救いはないの?って…
3,『コウイチのショー』だから
このストーリーはみんなで一丸となってショーをつくりあげると言う話ですがそれはよくある、みんなの個性や考えを認めあってそれぞれが活躍するショーではないんです。
だってトップスターは一人だけだから。
ユウマはどうしてこんなに認められないのか。ユウマとコウイチの断絶とも言える距離の理由、それはおそらくコウイチがEndless Shockのと言う演目自体のトップスターであり、ユウマはそうじゃないからだと思います。
このEndless Shockと言う演目は『コウイチのショー』であって、それ以上でもそれ以下でもないんです。このストーリーでは、トップスターは座長でもありショーの指針として描かれています。ゆえに、そのショーにおいては座長が総てでありみんなそれぞれが分かり合うことなんて必要ないんです。これはトップスター:コウイチのショーだから。私的なイメージとしては箱庭に近いかもしれないです。ショー=箱庭、座長=創造主のイメージ。
これはコウイチのショーなのでフクちゃんもマツザキもJr.たちもオーナーですらコウイチを疑いません。ユウマの近くにいてくれと言われたコッシーだってユウマの近くにいることはできてもユウマの心に寄り添うことはしなかった。
ユウマ、最後に結構唐突に主張を180度変えてコウイチに同調していったな…と言う印象だったんですけど(ここが脚本のウーンだったところ)ここも、そう考えると個人的には納得できました。みんなはコウイチに同調するけどコウイチはユウマや他の人に同調しなくても別にいいんです。これはコウイチのショーだから。コウイチのショーのと言う文脈の中ではそうじゃないと【生きていけない】から。(ユウマの変化についてコウイチのショーだからと言う構造的な観点からは納得ですけれど、ストーリーして、ユウマの心情面からの変化はいまだによくわかってないです。それくらい唐突な変化に感じました。)
ユウマがトップになるためには全く違う場所へ行くか、コウイチを越えなければならなかった。でもEndless Shockと言う演目のメタな構造的視点からもこれはコウイチのショーであるために不可能だった。それに尽きるのではないかと思います。
少し話は逸れますが、コウイチがユウマのショーに乗り込んでみんなで踊ったシーン、ユウマの他にヒロインのリカも踊りませんでした。最初はよくあるヒロイン的ヒロインかと思いきや、盲目的に恋心に流されずユウマの気持ちを察し、また、コウイチがもう死んでいると言う真実を告げるようなすごく現実的な視点を持った女性として描かれていてとても良かったです。コウイチのショーの中でその文脈に流されなかった唯一の存在だなと思いました。
閑話休題。話を戻して、 個人的にですけど、ジャニーさんて、この、『トップは一握りしか立てない』と言う信念をかなり強く意識されているように思います。
----ここから反転で余談----
ジャニワ2016でのショウ(平野紫耀さん)とショウリ(佐藤勝利さん)も今思うとこの対比が一部使われていたなぁと思います。ショウリはお父さん、ショウはお母さんの話をした後、パフォーマンスにてショウはフライングがあるんですけどショウリは無くて。当時の私はマイナスをプラスに昇華できた描写=空を飛んで自由になること(フライング)と受け取っていたためにショウは飛べるけどショウリは飛べないのか!!!とモンペを発動して悲しくなってスペオキ世代交代か…とか思っていたのですが、ジャニワ2016はショウのショーだった(ダジャレじゃないよ)ということだったのだと思います。ショーのトップスターはたった一人だから。二人を同じように輝かせることはできない。からさせなかったのだと思います。2年越しにすっきりできたよ。ありがとうShock。
----ここまで余談----
大勢のJr.がいて、その中でも露出がある子はその上位で、そのうちの一握りが人気Jr.で、そのうちデビューできる子はまた少なくて…そのピラミッド構造を改めて突きつけられました。トップになるのは、帝王になるのは一人だけなんだぞって。トップを走り続けるのは並大抵のことではないんだぞって。
でもこれってなにもジャニーズに限ったことではなくて、宝塚のトップだって、バレエの主演だって、AKBのセンターだって一緒なんですよね。エンタメだけに限らずスポーツだって、会社だってそうで、個人の価値観が多様化して幸せのかたちは一つじゃない、みたいな考えに世の中がシフトしていますけど一番であることをあくまで追及していくジャニーさんが好きだなって思います。頂点にしか見えない感覚や景色って絶対あると思うから。彼らの存在を通してそのヒリヒリ感をこれからも見ていきたいと有象無象は思うのでした。おしまい!