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演劇とか2,5次元とかジャニーズとかアイドルとか二次元とか

観劇中に劇場外から聞こえる生活音の件

衝動に任せてブログを書き始めます。きっかけはこちらのブログ。

扉を開ければそこは夢の国 ごめんアイア、君だけはどうしても愛せないんだ

こちらの記事の要点をまとめると、

・東京都にあるアイアシアターと言う劇場の設備が、悪い意味で話題に挙がっている

・2,5次元舞台に特化した劇場として海外へアピールしていくのにそれってどうなの

・つまり、2,5次元界隈はその程度の環境で良いと舐められているんじゃないの、満足度には観劇環境も大いに含まれているんだぞ

と言う感じ。

アイアシアターの設備のマイナス点として、防音が不完全なために劇場外の生活音が『騒音』として聞こえてしまうという点を挙げてらっしゃいます。

しかし、劇場外の『騒音』は100パーセントいらないものなのでしょうか。

防音が不完全な劇場は劣悪な観劇環境なのでしょうか。

 

 

上記の記事を書かれた方が書くに至った最後の一押しがこちらの舞台(http://www.basara-st.com)でのタイムテーブル下の注意書きとのことです。

▲=劇場付近にあります代々木公園周辺にて「明治神宮奉納 原宿表参道元氣祭りスーパーよさこい2015」が開催されております。そのパフォーマンスが行われている関係で、シーンによりましては音漏れ等の影響が想定されます。予めご了承の上、チケットをお買い求め下さい。*1

確かに芝居に対しての集中がよさこいによって途切れてしまうのが嫌な方もいらっしゃるでしょう。そんな方にとっては『この日程でこんな劇場を使う運営は何を考えているんだ、作品のことを本当に愛しているのか』と不安になってしまうのかと思います。

 

劇場周辺の環境は立地等々によってさまざまです。こちらの短編はその立地を非常に上手く使っていると感じた大好きなお芝居です。

youtu.be

お芝居は通常その芝居の世界を箱(建物)の壁でさえぎることによって、日常世界とは完全に遮断しようとすることが多いかと思います。日常の世界と完全に遮断することで芝居の世界を別のもうひとつの世界として楽しむことができるからです。前述のアイアシアターの例で言えば、不完全な防音はこのもうひとつの世界の形成を妨げると言うことになります。しかし、この短編『うさ子のいえ』では(動画では20:30頃から)、スタジオの搬入口を全開にしてしまい、あえてお芝居の世界と日常の世界をさえぎる壁をなくしてしまいます。開放した搬入口の向こうはちょうど児童公園のような場所で、*2扉が開いた瞬間キャッキャと子供たちが遊ぶ声が耳に入りました。いきなり現れた奇抜な格好の人たちを見て、公園にいた人たちはポカーンとした表情を浮かべ、キャッキャと子供が遊ぶ平和な生活音とそのシュールな光景を見て『ああ、そう言えば土曜のこの時間って親子が遊んでいる時間なんだなぁ』と、私は思いました。日常の世界を見せ付けられたことにより、その対比でますます眼前のお芝居の非日常性が感じられたのです。

また、劇場外の音と言う点ではこちらの公演も印象的でした。

安田顕ひとり語り2014|ローチケ.com|チケット情報・販売

鳥取県米子*3のギャラリア大正蔵と言う劇場は大正時代の酒蔵を改装したもので8月の公演にもかかわらず冷房設備のない会場でした。そもそも演劇を目的として作られていないので*4、防音なにそれ美味しいの?と言う会場です。ある意味天気に恵まれて(?)開演前は灰色の空模様…しかしお陰で過ごしやすい気温でした。途中からポツポツ…と雨音が聞こえ、クライマックスの主人公が晴天の下で自身の人生や出会った人々を振り返るシーンではザアア…とどしゃぶりの雨音が聞こえました。晴天のシーンなのにどしゃぶりの雨音。当時の私はこうツイートしていました。

twitter.com

その芝居の世界とは言ってしまえば真逆の『騒音』なのに、結果としてその芝居の世界をより実感させ、強固にする最高の音響になっていたのです。この体験は私の中でとても貴重なものだと思っていますし、結構自慢です。

 

 つらつらと思い出話を書いてきましたが、つまりは劇場周辺の生活音は時には日常/非日常の対比として、また時には芝居の世界をより実感させるものとして、より非日常性を感じさせ、より深くその芝居の世界へと誘うものとなりうるのです。もちろん私が挙げた公演は2,5次元舞台とは少し毛色が異なるかと思います。しかし、2,5次元の舞台であっても工夫次第でこのような観劇体験は出来うるのではないか思います。完全防音の劇場にて現実と非現実を完全に切り離しお芝居の世界に没頭するのももちろん楽しいですが、逆にお互いが混ざって別の効果が生まれる楽しさも観劇体験として体験してみてほしいなぁと思うのです。

 

*1:私のツイッターのタイムラインでも”よさこいわろたwwwww”などとざわざわしていて、個人的には”観劇中によさこいが聞こえたらシュール(笑)”程度の認識でした。

*2:私が観劇した日は確か土曜日だったので複数組の親子連れがその児童公園で遊んでいました。

*3:社会人遠征童貞を捧げました

*4:近所のおばちゃんによるとお笑いライブとか音楽イベントとかが多いらしいです